1サムエル7章 大きな雷鳴をとどろかせ

1サム7:10「サムエルが全焼のいけにえをささげていたとき、ペリシテ人イスラエルと戦おうとして近づいて来たが、主はその日、ペリシテ人の上に、大きな雷鳴をとどろかせ、彼らをかき乱したので、彼らはイスラエル人に打ち負かされた」

このころは最もイスラエルにとって平安な時期であり、サムエルが年をとって衰えるまでイスラエルは平和でした。主が民の間から偶像を取り除けと言われるなら、そのとおりにし(3-4)、ミツパに集まり主の前で罪を犯したことを認め悔い改めています(6)。それゆえにペリシテ人が攻めてきたときにも、主は雷鳴をとどろかせて彼らをかき乱し、イスラエルを勝利に導いています(10)。ほんのわずかな時間でも、主に従い、主に叫び求めるときがあったのはイスラエルにとって幸運だったと思います。しかし、サムエルが衰え、年老いたとき、彼の子どもたちに裁きを任せようとしますが、これが大きな失敗になります(8:1-2)。ふたりの子どもヨエルとアビヤは利得を追い求め、わいろを取り、さばきを曲げていた、と書かれています(8:3)。サムエルの子どもゆえに一目置かれていたのに、これでは民は幻滅してしまいます。現に彼らはサムエルに「王を与えてください(8:6)」と言っています。モーセヨシュアイスラエルには強いリーダーがいましたが、彼らの死後国はいつも乱れています。サムエルにも後継者がいて、サムエルがしっかり息子たちを訓練し、しつけていれば民は王を求めなかったのでしょう。