1サムエル7章 主の手がペリシテ人を防いでいた

1サム7:13「こうしてペリシテ人は征服され、二度とイスラエルの領内に、入って来なかった。サムエルの生きている間、主の手がペリシテ人を防いでいた」
サムエルは最後の士師だとされ、多くの歴史学者はサムエルの息子たちヨエルとアビヤは士師の数に数えていません(8:2)。サムエルは幼い時から主の声を聞くことができました(3:4)。サムエルはイスラエルを主の道へ導き、さながらモーセヨシュアのような指導者だったと思います。しかし、前人のたとえに違わず、サムエルにも寿命があり、永遠にイスラエルを導けるわけではありませんでした。サムエルの息子たちが残念なさばきつかさだったために(8:3)、次第に王を求める声がイスラエルの中で高まっていくのです。サムエルが祈るならペリシテはイスラエルの領内に入って来ず、主がサムエルを大切に思い、サムエルに語りかける様子は主とモーセの関係を連想させます。そのように優れた指導者サムエルにも欠点はあり、彼は自分の息子たちを正しく導くことができませんでした。おそらく王をイスラエルに立てることは主のご計画だったと思います。サムエルの最後の仕事はイスラエルに最もふさわしい王を選出することです。サムエルは、サウル(10:1)とダビデ(16:13)に対して油を注ぎましたが、サウルが生きているうちにダビデにも油を注いだために、サウルはダビデを憎むようになりました。王を選ぶという仕事も一筋縄ではいかなかったのです。