私だけが家に帰り

2サム11:11「ウリヤはダビデに言った。「神の箱も、イスラエルも、ユダも仮庵に住み、私の主人ヨアブも、私の主人の家来たちも戦場で野営しています。それなのに、私だけが家に帰り、飲み食いして、妻と寝ることができましょうか。あなたの前に、あなたのたましいの前に誓います。私は決してそのようなことをいたしません」」
ウリヤはヘテ人、英語では「Hittites(ヒッタイト)」とあり、約束の地に住む先住民の1つの出身でした(出3:8)。聖書にはノアの孫カナンの次男にその名前が出てきます(創10:15)。アブラハムの時代にはサラを葬るときにヘテ人の土地を買ったことが記録されています(創23:16)。どういう経緯でダビデの家来になったかは書かれていませんが、きれいな女性と 結婚し、実直であることは間違いありません。ダビデとしてはバテ・シェバに生まれる子をウリヤとの子だとさせたいという計画があったと思います。しかし、ヨアブを「主人」と呼び、忠誠を誓い、どんなに妻に会いたくてもヨアブや同僚を差し置いてできないと、ダビデの好意をはねのけるのです。聖書の伝えるヘテ(ヒッタイト)とは別に歴史上のヒッタイト族は王国を築き、世界に先駆けて鉄を使った民族として知られています。しかし、詳しいことは未だに不明でヒッタイトを研究する学者は多くいます。ウリヤはユダ族ではありませんでしたが、彼の言動から神とダビデに対する忠誠は本物だったと思います。