エレミヤ14章 剣で刺し殺された者たち

エレ14:18「野に出ると、見よ、剣で刺し殺された者たち。町に入ると、見よ、飢えて病む者たち。しかし、預言者も祭司も、地にさまよって、途方にくれている」
バビロニアはエホヤキンをバビロンに連れて行き、多くの高官や兵士、職人たちを連行しました(2王24:15-16)。これが1回目の捕囚です。その後ゼデキヤ王の9年目にバビロン王ネブカデネザルはエルサレムを包囲して、籠城作戦に出ました(2王25:1)。このときにエルサレム城内で非常なききんが起き、町に食料がなくなったとき、エルサレムは陥落したのです(2王25:2-4)。この最後の陥落のときをエレミヤは預言しており、他の預言者はききんも剣による戦闘も起きないと言っていました(13)。列王記にはゼデキヤ王がどのように町から逃げ、捕らえられ、殺されたかが書かれていますが(2王25:4-7)、エルサレムの民がどのようになったかは詳しく書かれていません。エレミヤによるならば、剣で刺し殺された者たち、飢える者たちに加え、預言者と祭司も途方に暮れている、と書かれています(18)。結局、最初の捕囚で兵士7千人に加え、高官や有力者、さらに勇敢な戦士を連れて行かれているので(2王24:14-16)、エルサレムには反撃する力は残っていませんでした。これらの生き残った貧しい民衆たちは、やがて70年後の神殿再建のときまでエルサレムにとどまり、再建の手伝いを申し出ます(エズ4:2)。