エゼキエル12章 決して延ばさないからだ

エゼ12:25「それは、主であるわたしが語り、わたしが語ったことを実現し、決して延ばさないからだ。反逆の家よ。あなたがたが生きているうちに、わたしは言ったことを成就する。神である主の御告げ」
「日は延ばされ、すべての幻は消えうせる(22)」は、良いことだけを預言する宮中預言者が言ったことが、いつしかことわざのように人々の口伝えで広まったものです。ユダが滅びることなどまだまだ先のことで、エゼキエルは夢でも見ているのだ、と考えられてたようです。しかし、このような預言をする者たちは、エレミヤによるならば「彼らを遣わしたこともなく、彼らに命じたこともなく、語ったこともない(エレ14:14)」と主は言われ、そんな預言者は知らないとはっきり否定しておられます。ゼデキヤが捕らえられるのは、バビロンの包囲で城内に食料が尽き、逃げたときです(2王25:4)。しかもそれは「夜」だったとあります(2王25:4)。まさに「暗いうちに荷物を背負って出て行く(12)」が成就したのです。エゼキエルに与えられた預言はもう何がどうなるとか、こうなるというものでなく、時間を延ばすことなく速やかに実現する(25)、という切羽詰まったものでした。もう「滅び」がテーマではなく、バビロン捕囚の後、残った者が諸国に散り(15)、剣とききんと疫病からわずかな者が残されるという「捕囚後」がテーマとなっています。