イザヤ39章 バビロンの王メロダク・バルアダン

イザ39:1「そのころ、バルアダンの子、バビロンの王メロダク・バルアダンは、使者を遣わし、手紙と贈り物をヒゼキヤに届けた。彼が病気だったが、元気になった、ということを聞いたからである」
歴史ではメロダク・バルアダンはサルゴン王の時代に反乱を起こし、敗退しています(BC710)。サルゴンの息子セナケリブの時代に再び現れたメロダク・バルアダンは、バビロン再興を狙い戦いを仕掛けています。聖書によればアッシリアイスラエルを滅ぼしたのはホセア王第9年、ヒゼキヤ王第6年のことだったとあります(2王18:10)。ヒゼキヤは25歳で王になったので、イスラエルの滅亡のときは31歳でした(2歴29:1)。そして、ヒゼキヤが死を宣告されたのが39歳の時です。メロダク・バルアダンとしては、同じセナケリブから攻撃を受けたイスラエルとユダを見て、不思議に思ったはずです。片やあっさりと滅ぼされ(2王18:9-10)、もう一方はアッシリア軍が謎の撤退をしているからです(2王19:35-36)。バビロン復興を願うメロダク・バルアダンは、まさか天使が一夜にして18万もの兵士を倒したとは知らず、何か秘策でもあるのではないかと探りを入れてきたように見えます。もちろん見舞いは口実です。結果、秘策は聞き出せず、ただ財宝が山のようにあることが知らされたのでした(2)。