ヨラムが代わって王となった

王1:17「王はエリヤが告げた主のことばのとおりに死んだ。そしてヨラムが代わって王となった。それはユダの王ヨシャパテの子ヨラムの第二年であった。アハズヤには男の子がなかったからである」
イスラエルとユダに、ほぼ同時期にヨラム王とアハズヤ王という同名の王がいたことになり、混乱してしまいます。ヨラムに関しては年代がかぶっていることもあり、ユダのヨラム、イスラエルのヨラムと名前の前に国名をつけて区別しないと間違えてしまいます。本来ならアハズヤ王の長子が王の座を引き継ぐのですが、ここにあるようにアハズヤには男の子がいなかったために、アハブの第2子、つまりアハズヤの弟ヨラムが王の座に就いたのです。イスラエルはもともとヤロブアムが初代王となった国であり、ヤロブアムはソロモンの家来でした(1王11:28)。イスラエルのユダ、ベニヤミン、レビ以外の10支族はユダ国とは独立して別の国を作り、その首都もサマリヤにありました(1王16:28)。どんなにダビデと ソロモンの時代を慕い、その時代のような繁栄を望んだとしても、彼らにはダビデの子孫であるユダ族も神殿のあるエルサレムもなかったのです。そのため王の継承も同じ家からではなく、何代かごとに別の家系から王が立てられています。ヤロブアムの次はバシャ王朝で(1王16:8)、次いでジムリ(1王16:10)、オムリ(1王16:16)、エフー(10:36)、シャルム(15:10)、メナヘム(15:14)、ベカツヤ(15:22)、ベカ(15:27)、ホセア(15:30)と王朝は変わりました。