ヘツロンの子

1歴2:9「ヘツロンの子として生まれた者は、エラフメエル、ラム、カレブ」
マタイの系図では、ヘブル語からギリシャ語への訳のため発音が微妙に違っています。マタイ系図ではヘツロンの長子エラフメエルではなく、次男のアラムと繋がっており、発音も「ラム(マタ1:3)」となっています。他にも歴代誌「ヘツロン」はマタイ系図では「ヘスロン(マタ1:3)」、「ナフション(10)」は「ナアソン(マタ1:4)」となっており、初めてマタイを読む人にはちょっと違和感があります。それでも、この2章ではユダの息子嫁タマルがユダに産んだペレツから派生する系図を詳しく列挙しています。それほどタマルの信仰はユダを動かし、それ以降ダビデに至るまで重要な家系となり得たのです。ペレツの長男ヘツロン(5)は、ユダから見れば孫にあたり、彼の長子エラフメエルの系図は26節から41節まで続き、その後に3男のカレブの系図が続きます。その名前のほとんどは聖書の中でここにしか登場しませんが、「ヘブロン(42)」と「ベツレヘム(51)」とダビデにゆかりのある街の名前がもともと人の名前だったことがわかります。聖書の原則としては最初に生まれた男子がその家の長となり、家を継いでいくようになっていま す。しかし、ユダ自身も4男、ヘツロンの2男ラム、またダビデも7番目の息子で(15)、主のご計画が働くと原則通りではないようです。