女の子どもたちがあった

1歴7:15「マキルはフピムとシュピムのために妻をめとった。彼の妹の名をマアカと言った――それから次男の名はツェロフハデ。ツェロフハデには女の子どもたちがあった」
このツェロフハデの娘たちの話は民数記(民27:1-11)とヨシュア記(ヨシュ17:1-4)に登場します。歴代誌でも、ツェロフハデには女の子どもたちがあったことが書かれ、彼女たちの勇気がその後の相続に大きく影響していることがわかります。考えてみれば、マキルの時代まで女子だけが生まれた例がなかったことのほうが不思議です。現代でもたまに男の子だけや女の子だけの兄弟の家族を目にすることがあります。ヨシュア記ではツェロフハデはマナセの玄孫(やしゃご:ひ孫の子)だと書かれています(ヨシュ17:3)。マナセから数えて5世代目に起きた珍事に、ツェロフハデの娘たちはモーセに直訴し、主が明確な答えをモーセに与えています(民27:7-11)。息子がいなければ娘に、子がなければ兄弟に、兄弟が なければ父の兄弟、さらに最も血縁の濃い者に…と相続は血縁者に継がれると言われたのです。この重大な判断のもとになった彼女たちの名前は歴代誌の系図には登場しませんが、ツェロフハデと娘たちという形で記載されています。その後マナセ族はルベン、ガド族とともにヨルダン川東に相続が割り当てられます(民32:19)。士師記ではマナセからは勇士ギデオンが登場し、ミデアン人を追い出したことが書かれています(士7章)。