申命記33章 バシャンからおどり出る

申33:22「ダンについて言った。「ダンは獅子の子、バシャンからおどり出る」」
バシャンはもともとオグ王の土地で、主の命令でイスラエルが滅ぼしました(3:3)。バシャンの土地は放牧に向いていたので、ヨルダン川を渡る前にルベン、ガド、マナセに割り当てられました。ヨシュア記にはくじでバシャンが当たったのはマナセ族だと書かれています(ヨシュ17:1)。ダンはすでに割り当てられた土地以外の土地をくじで決める7部族の中の1つでした(ヨシュ18:2)。不幸なことにダンは最後の七番目のくじを引き(ヨシュ19:40)、残った割り当て地の最後の部分、現在のガザ地区が割り当てられました。ところがダンはこれを不服に思っており、士師記には「自分たちの住む相続地を求めていた(士18:1)」と書かれています。そのとき、ダン族は5人を派遣し土地を調べています(士18:2)。この派遣した土地の中にバシャン地方も含まれていたのだと思います。ダン族が北へ行ったことは書かれており、エフライムの土地を通って北上して、ライシュという町を築いたことになっています(士18:29)。直接的にはバシャンの地まで行ったことは書かれていませんが、獅子のように獲物を狙って土地を占領しようとする様子が、モーセの預言の中に表現されています。彼らがくじで当てた土地はペリシテの土地で、ペリシテの風習の影響をもろに受けています。12部族の中で偶像に走りやすかったのがダン族だと言えます。