民数記27章 定まったおきてとしなさい

民27:11「もしその父に兄弟がないときには、その相続地を彼の氏族の中で、彼に一番近い血縁の者に与え、それを受け継がせなさい。これを、主がモーセに命じられたとおり、イスラエル人のための定まったおきてとしなさい」
レビラト婚の起源になったものが、この定めであり、後に律法で詳細が書かれています(申25:5-9)。そのきっかけになったのがツェロフハデの5人の娘たちです。彼はマナセ族の子孫で、ヨセフの2部族の1つにあたります。マフラ、ノア、ホグラ、ミルカ、ティルツァ(1)と聖書に名を残したこの5人の娘は、その信仰ゆえに神に「ツェロフハデの娘たちの言い分は正しい(7)」と言わしめたのです。彼女たちの勇気ゆえに、レビラト婚はその後ユダヤの世界では常識になり、ルツ記ではこのルールの中でボアズが親類を説得する様子が描かれています(ルツ4:1-9)。ボアズは相続地を買い戻すなら、その嫁も一緒に引き取り、責任を果たさなければならない(ルツ4:5)と交渉しています。この場合の責任は子どもを作り名を絶やさないようにすることです。生まれてくる子は自分の名前ではなく、ルツの夫の姓を継ぎます。これもツェロフハデの娘たちが、訴えた内容と一致します。約束の地でマナセ、すなわちヨセフの子孫が途絶えることを神は良しとしなかったのです。女の子しか生まれなかったイスラエルの家族には朗報となったはずです。