もっと加えてほしい

1歴22:14「見なさい。私は困難な中にも主の家のために、金十万タラント、銀百万タラントを用意した。また、青銅と鉄はあまりに多くて量りきれない。それに、木材と石材も用意した。あなたが、これらにもっと加えてほしい」
10万タラントは、タラントの量にいろいろな説があり確定はできませんが、だいたい現在の度量衡で34000から37500トンぐらいだと言われています。先物取引東京工業品取引所によれば、有史以来、世界中で掘られた金は50メートルプール3杯分で、約16万トンだと言われています。19世紀以降、機械の発達により金の年間発掘量は2000から3000トンだそうです。近年になってから現存する80%の金が発見されたのなら、紀元前にはどれほどの金があったことでしょう。10万タラントの金はおそらく、世界中の全ての金を集めたぐらいの量だったはずです。ダビデはそれに対して「もっと加えて欲しい」とソロモンに注文しているのです。いかにソロモン神殿が豪華に作られていたかがわかります。イエス様の時代にヘロデ王 が人気回復を狙って、ゾロバベル神殿改築をしています。歴史の本ではヘロデ神殿が完成したのはAD64年で、わずか6年足らずで神殿はローマに壊されてしまいます。ヘロデ神殿もソロモン神殿に劣らない豪華な装飾があったと言われています。ソロモン、ゾロバベル、ヘロデ神殿それぞれ、神に対する畏敬の念と、礼拝する気持ちで完成させたものだと思います。しかし、10万タラントを用意したダビデの熱意にはだれも勝てなかったでしょう。