ケルビムの車のひな型

1歴28:18「精金の香の壇についてはその目方、主の契約の箱の上で翼を伸べ、防ぎ守っているケルビムの車のひな型の金のことが示されていた 」
ダビデが御霊に導かれて作った御霊による仕様書の中身が少しだけ明かされています。「御霊」のヘブル語は何度も聖書に登場する「lewach(ルアーク)」でもともとは「息」とか「風」を表す単語です。この仕様書によれば、パンの机は銅で作られ、金の装飾があり(16)、肉さし、鉢、びん、杯は純金製(17)、香壇も精金だとあります(18)。これらはすでにモーセの幕屋で作られていたものですが、青銅や金箔などで荒野で用意できる、できる限りの豪華な装飾でした。注目すべきはケルビムの仕様があることです。契約の箱は、ペリシテに奪われたりして(1サム4章)、本来あるべきモーセの幕屋に長い間置かれていませんでした。しかし、その形は出エジプトの際に荒野で示されたものがそのまま使われており(出 25章)、ふたの上にあるケルビムも当初のままです。今回わかったことは、ケルビムに車が付けられ、さらにそれが金製だということがわかりました。契約の箱の本当の姿は誰も見たことがありませんが、もし発見されたなら真っ先にケルビムの形を見れば本物かどうかがわかります。その2つの翼は主の栄光の輝きを直接人間が見ることがないように、翼が重なり合っていました(出25:20)。多くの契約の箱の図ではケルビムはおまけのようにふたに付いていますが、その翼は人の目がつぶれないようにする保護膜であり、多くの絵のものより大きいのではないかと思います。