1歴代誌6章 至聖所のすべての仕事に当たり

1歴6:49「アロンとその子らは、全焼のいけにえの壇と香の壇の上に煙を立ち上らせて、至聖所のすべての仕事に当たり、イスラエルを贖った。すべて、神のしもべモーセが命じたとおりである」
契約の箱は神の象徴的存在で、モーセが命じられたとおりに作ったあとで(出40:21)、それを安置する場所の形状が変わっています。モーセの幕屋、ダビデの幕屋、ソロモン神殿の順に契約の箱の安置する場所は移っていきました。途中、ペリシテ人に契約の箱を奪われるという失態もありましたが(1サム4:3)、ダビデが苦労して契約の箱をイスラエルに取り戻しました(2サム6:12)。契約の箱、天幕、あるいは神殿に仕える者たちがレビ族です。この章では、約束の地に入ってからのことが書かれ、ダビデの幕屋では、移動の必要がなくなったレビの諸氏族に歌や楽器の奉仕が与えられています(31)。また、全焼のいけにえをささげ、至聖所の仕事にあたっているのはソロモン神殿ができてからのことです(49)。ソロモン神殿は、モーセの幕屋の完成形です。主は荒野でしっかりとイスラエルに幕屋をとおして礼拝のスタイルを教えていました。ソロモン神殿の至聖所の設計はダビデが考えたものです(28:11)。にもかかわらず、ダビデ本人が作った天幕は、至聖所もなく、ただ神の箱を幕の中央に置いたものでした(16:1)。ソロモンの神殿になってからは、厳かなモーセの幕屋と同じような礼拝スタイルに戻りますが、賛美の奉仕はそのまま残るのです。