祭壇とその像を打ち砕き

2歴23:17「民はみなバアルの宮に行って、それを取りこわし、その祭壇とその像を打ち砕き、バアルの祭司マタンを祭壇の前で殺した」
祭司エホヤダのおかげでアタルヤとバアルをユダ国から排除することに成功しました。しかし、疑問点があります。ユダ族の生き残りヨアシュをかくまったのはエホヤダの妻エホシェバで、サマリヤで殺されたアハズ王の妹になります(22:11)。アハズは自分の子を火にくぐらせるほど、異邦の神に傾倒し悪い王でした(2王16:1-3)。イゼベルはシドン王エテバアルと娘だとあり(1王16:31)、「エテバアル」の名前からしてバアル神にどっぷり漬かった感のある王の娘です。アハブがイゼベルに引かれていったのも、彼の心にバアルがしっかりと根付いていたからだと思います(1王16:32)。この夫婦の娘がアタルヤでユダ王ヨラムに嫁に来るわけです。もし、エホシェバがアタルヤの娘ならば母の影響力は強く反映され、バアル信仰でもおかしくありません。しかし、エホシェバはアタルヤが王子たちを殺すのを見て、乳飲み子のヨアシュをかくまうのです。聖書にはアタルヤは「この子を殺さなかった」とあります(11)。取りようによっては、アタルヤはヨアシュの存在を知ってはいたが、自分の娘のゆえにそのままにしておいたとも読めます。