重税を取り立てる者

箴29:4「王は正義によって国を建てる。しかし重税を取り立てる者は国を滅ぼす 」
ソロモンの時代は経済的にも潤っており、彼はその知恵を生かして交易、貿易を成功させていました(1王10:15)。さらに、ソロモンの知恵を聞こうと諸国から贈り物を携えて人が集まり多くの富を得ていました(1王10:10)。またオフィルという金山に出向き多くの金を得ています(2歴9:10)。ソロモンが1年間に得た金は666タラントだと書かれています(1王10:14)。彼の子レハブアムが王になったとき父ソロモンが国民に重労働と重課税をしていたことが明らかになります(2歴10:4)。ソロモン自身は「重税を取り立てる者は国を滅ぼす」という箴言を語っていましたが、果たして知恵の言葉通りだったかは疑問です。ソロモンは「しもべをことばだけで戒めることはできない (19)」とも語っており、ことばを聞くだけでは戒めは有効でないことも知っていました。ソロモン自身が自分が語った知恵の言葉通りに行えずにいました。知恵があってもその知恵の言葉を実践しない限り、知恵は生きてこないのです。ダビデの強い信仰のゆえにユダ国がいきなり滅びるようなことはありませんでしたが、レハブアムが重税を決めたときからユダ国は傾き始め(2歴10:15)、やがてレハブアムは主の律法を捨て去ります(2歴12:1)。重税の上に主の律法を失うなら国の行き先は目に見えています。