メディヤとペルシヤの王の年代記の書

エス10:2「彼の権威と勇気によるすべての功績と、王に重んじられたモルデカイの偉大さについての詳細とは、メディヤとペルシヤの王の年代記の書にしるされているではないか 」
現在のイランには伝説として、ユダヤ人の王妃と宰相がいたことが語り継がれており、エステルのことではないかと言われています。残念ながらメディアとペルシャの記録の中にモルデカイという名前は出てきませんし、ユダヤ人が重要なポストについていた記録もありません。そのためにエステル記を史実として認めない人もいます。しかし、現在でもプリム祭を祝うユダヤ人を見たときに、彼らの歴史を否定することはできません。バビロン捕囚は事実で、バビロンの後にペルシャが征服したのも事実です。ユダヤ人は迫害にあったために、生き延びるために金融や商売の方面でその才能を生かしていました。ヨセフやモルデカイのように表舞台で重要な地位に就くのはまれです。それでも19世紀にはイギリスの首相ディズレイリが現れ、スエズ運河買収など、大きな役割を果たしています。アメリカのキッシンジャーベトナム戦争終結に尽力し、ノーベル平和賞を受けています。数は少なくても、ひとたび表舞台に出たなら世界を左右する決断をしているのがユダヤ人です。