婦人執事

1テモ3:11「婦人執事も、威厳があり、悪口を言わず、自分を制し、すべてに忠実な人でなければなりません 」
原文では「婦人執事」は「gyne(グネイ)」となっており、単に「女性」「婦人」を指す言葉です。英語訳NIVでは注解として「deacon」すなわち、助祭、執事だと説明しています。監督の資格、資質の説明の後で(1-7)、執事の説明が3章の終わりまで続いているので、おそらくこの中で「女性」を「女性執事」と訳されたのだと思います。パウロは「女がが教えたり男を支配したりすることを許しません (2:12)」と強くテモテに教えていることから、婦人執事が教える立場ではないことがわかります。ただし、執事の条件として「一人の妻の夫(12)」と書かれているので、男性がパウロの頭にあることは間違いありません。パウロが女性蔑視だったとは思えませんし、プリスキラについては多くの手紙であいさつをしています(ロマ16:3、1コリ16:19、2テモ4:19)。パウロの時代にはまだ奴隷がいたり、女性の立場が今ほど確立されていませんでした。それでも、パウロが執事の説明の中に女性を書き加えたことは注目すべき点だと思います。女性は男性を映し出す鏡であり、男性がいかに誠実で、ヘリくだりっているかは、その妻を見ればわかるでしょう。監督者でも執事でも、彼らの資質を知りたいのなら妻がカギを握っているのです。