すべての悪はギルガルにある

ホセ9:15「彼らのすべての悪はギルガルにある。わたしはその所で彼らを憎んだ。彼らの悪い行ないのために、彼らをわたしの宮から追い出し、重ねて彼らを愛さない。その首長たちはみな頑迷な者だ」
ホセアはギルガルとベテ・アベンに行ってはいけないと警告をしています(4:15)。この2か所には「金の子牛」があったようです(10;5)。ギルガルに子牛があったとは書かれていませんが、前後の文脈からどうやら、主の最も嫌うものがこの2か所にあったのは間違いないようです。イスラエルとユダが分かれたとき、エルサレムを持たないイスラエルにヤロブアム1世は金の子牛を作り、ダンとベテルに置きました(2王10;29)。どういう理由で移ったかはわかりませんが、イスラエルの民は、ギルガル に移った子牛を拝むのをやめる気配はありませんでした。それゆえ「すべての悪はギルガルにある」と書かれ、「たとい彼らが子を産んでも、わたしはその胎の中のいとし子を殺す(16)」と強い調子でさばきが言い渡されています。「重ねて愛さない」は英語では「I will no longer love them」となり、愛まで尽き果てた様子は主の怒りが限界なのを表わしています。とうとうイスラエルが主に捨てられる時が来てしまったのです。