ホセア11章 わたしはエフライムに歩くことを教え

ホセ11:3「それでも、わたしはエフライムに歩くことを教え、彼らを腕に抱いた。しかし、彼らはわたしがいやしたのを知らなかった 」
イスラエルとエフライムが入り混じり、どちらが本当の名前かわからなくなってしまいます(8)。イスラエルが相続の地に入ったとき、ヨシュアは山地をエフライムに与えました(ヨシュ16:5-9)。エフライムの山地にはベテルがあり(士4:5)、後に金の子牛が置かれ偶像崇拝の拠点となりました(1王12:28-29)。またヨシュアの墓もエフライムの山地にあり(ヨシュ24:29-30)、エフライムがいろいろな意味でイスラエルの中心になってたことがわかります。さらにエフライム族出身の初代王ヤロブアムは(1王11:26)、自分の王宮をシェケムに作り(1王12:25)、しばらくはシェケムが首都となりました。ヤロブアムがエフライム族であったことと偶像礼拝の場所がエフライムの土地だったことが、イスラエルをエフライムと呼ぶよう になった大きな要因です。神はイスラエルを自分の子として考えておられ、エジプトで奴隷だったときにモーセを用いてエジプトから助け出しました(1)。「歩くことを教え」は律法を与えて導いたことを指しているのだと思われます。イスラエルは腕に抱かれ大切に育てられたのに、主を拒み続けました(5)。それでも主は「どうしてあなたを見捨てることができようか (8)」と、イスラエルをあわれみ、愛し続けようとしています。ユダヤ人が祝福される所以はここにあります。