ハガイ1章 ひでりを呼び寄せた

ハガイ1:11「わたしはまた、地にも、山々にも、穀物にも、新しいぶどう酒にも、油にも、地が生やす物にも、人にも、家畜にも、手によるすべての勤労の実にも、ひでりを呼び寄せた 」
ハガイの意味は「祝う」とか「祭り」という意味です。ハガイとゼカリヤはほぼ同時期活躍した預言者です。ハガイはダリヨス2年の6月(1)に対し、ゼカリヤはダリヨス2年の8月とあり、わずか2か月の差が書かれています(ゼカ1:1)。ハガイは現実的な預言で神殿再建で止まっていた作業を励まし、再開するように促しています。一方のゼカリヤは幻が与えられ、神殿のみならず終わりの時代のことが書かれています。神殿再建は近隣の部族やすでに帰還していたイスラエルの部族が邪魔をして、15年以上も中断したままです(エズ4:7-24)。15年もの間に、エルサレムに帰ったユダヤ人たちは生活のために土地を耕し、農作物を作っていました。それはある意味仕方のないことですが、それが日常化し、神殿再建の意欲を削ぐようなことでは困りものです。彼らは「板張りの家(4)」建てて、神殿よりも自分たちの生活に必死です。神は「露を降らすことをやめ(10)」て、強制的に作物のできない手段をとります。このような天変地異を体験してからのハガイの預言は彼らには身に染みたようです。「民は主の前で恐れた(12)」とあるように、身の危険を実感して初めて主のことばへの畏敬の念を覚えるのです。