創世記7章 わたしの前に正しい

創7:1「主はノアに仰せられた。「あなたとあなたの全家族とは、箱舟に入りなさい。あなたがこの時代にあって、わたしの前に正しいのを、わたしが見たからである 」」
あくまでもノアが「正しい」から救ったことが書かれています。これはソドムとゴモラのときとよく似ています。ロトは正しい者だったために、その身内の者も一緒に助け出しています(19:12)。しかし、その身内である妻はソドムがどうなったかを気にして振り返り、塩の柱にされてしまいます(19:26)。また、2人の娘は山地に逃げたことを嘆き、父によって子孫を残します(19:32)。つまり、ロトやノアがいくら正しくしてもその身内が必ずしもそうではないということがわかります。ノアの妻の名前に関しては聖書に記されていませんが、外典モーセの書」や「ヨベル書」ではノアには2人の妻がいたことが書かれています。肌の色はノアの3人の息子たちにそれぞれDNA が組み込まれたと考える人もいますが、セム、ハム、ヤペテの妻たちのDNAも後に生まれる子孫に影響を与えたのは間違いありません。中には滅びたはずのネフィリム(後のアナク人(民13:33)やゴリアテ(1サム17:4))が時代を経て登場しているのも彼女たちの影響かと思われます。神が人を完全に滅ぼさず、もう1度創造をやり直すことがなかったのは、ノアの信仰によるものです。最後まで残るものが信仰で(1コリ13:13)、最後まで耐え忍ぶものに救いは与えられます(マコ13:13)。ノアは周りがどんなに悪に染まろうとも信仰を捨てなかったのです。