創世記30章 その若枝の白いところ

創30:37「ヤコブは、ポプラや、アーモンドや、すずかけの木の若枝を取り、それの白い筋の皮をはいで、その若枝の白いところをむき出しにし」
ポプラ、アーモンド、すずかけの木の皮の下の白い部分に、動物を興奮させる効用があるのはどの辞書にも載っていません。一種のまじないだと唱える人たちもいますが、ヤコブは事実豊かになり多くの財産と妻、子どもを連れて故郷に帰っています(31:18)。また、ラケルとレアの「恋なすび」騒動も興味ある出来事で(14-16)、この時代に科学的ではないにしても、多くの経験から植物の薬物効用を利用していたと考えられます。恋なすびのヘブル語「durday(ドゥダーイ)」は英語で「mandrake」と訳され、マンドレイクは良く知られた媚薬効果のある植物で す。ヤコブやレア、ラケルたちは、「どんな手を使っても」という強い信念で行動しているように見えます。ラバンはリベカの兄でヤコブの伯父にあたり(29:13)、レアとラケルはいとこになります。結婚のために7年(29;18)、さらにラケルのためにもう7年(29:30)と長い間ヤコブはラバンに仕えます。その中で12人の子どもが生まれその半分がレアによるものでした(20)。レアは一人また一人と子どもを産みますが、そのたびに1年近い時間が流れていきます。そう計算してみるとラバンの所での滞在は長いものになったはずです。