創世記29章 あの娘もあなたにあげましょう

創29:27「それで、この婚礼の週を過ごしなさい。そうすれば、あの娘もあなたにあげましょう。その代わり、あなたはもう七年間、私に仕えなければなりません」

ヤコブとラバンが出会って1ヶ月が過ぎ(14)、ラバンは報酬の話を持ち出します(15)。ヤコブの出した条件は7年間ラバンに仕えるので、ラケルを嫁にほしいというものでした(18)。ヤコブラケルを愛していたので、7年間は数日のように思われたと書かれています(20)。そして期間満了のとき、ヤコブはラバンにラケルをくださいと願います(21)。このとき、ラバンの心に変化が起きたのだと思われます。おそらくヤコブの働きがよかったために、ラケルを妻に与えたあとは妻のために働くのではなく、ヤコブ自身のために報酬を払わなければならなくなると考えたのではないでしょうか。それともう1つ、レアの嫁ぎ先にも心を悩ませていたのだと思います。聖書には「レアの目は弱々しかったが、ラケルは姿も顔だちも美しかった(17)」と書かれています。「弱々しい」のヘブル語は「rak(ラーク)」は、「優しい」とか「柔らかい」という意味があります。おそらく妹ラケルと比べると見劣りしたのでしょう。ラバンとしては娘を他人にやるよりは身内の方が良いと考えていたので(19)、レアもヤコブの妻にしようとしたのだと思います。それに、レアもヤコブを気に入っていた可能性があります。