出エジプト13章 ヨセフの遺骸を携えて来た

出13:19「モーセはヨセフの遺骸を携えて来た。それはヨセフが、「神は必ずあなたがたを顧みてくださる。そのとき、あなたがたは私の遺骸をここから携え上らなければならない」と言って、イスラエルの子らに堅く誓わせたからである。」
ヤコブが死んだときははヨセフが10日間かけてミイラにし、当時のパロに頼んでカナンまで行きヤコブを葬りました(創50:1-10) 。その後ヨセフが110歳で亡くなるときに、自分の子らに「神は必ずあなたがたを顧みてくださるから、そのとき、あなたがたは私の遺体をここから携え上ってください(創50:25)」と頼んでいます。おそらくその遺言を聞き取ったのはマナセとエフライムだったと思われます(創46:20)。しかし、イスラエルの民はいつまでたってもヨセフをカナンに葬ることはかないませんでした。400年も後になってモーセがその意思を受け継いだのです。通常、人が死んでそのまま土に葬るなら数十年で腐敗し、風化して土になってしまいます。しかし、この物語の場所はエジプトです。エジプトのミイラ技術は有名で、3000年前のツタンカーメンのミイラは今も顔の表情が残るほどで骨になっていません。おそらくイスラエルの民もエジプトのミイラの技術を学び、ヨセフの遺骸を大切に保管していたのだと思われます。いま、ヨセフは自分の残した言葉通りにカナンに戻ろうとしています。