使徒17章 エピクロス派とストア派

使17:18「エピクロス派とストア派の哲学者たちも幾人かいて、パウロと論じ合っていたが、その中のある者たちは、「このおしゃべりは、何を言うつもりなのか」と言い、ほかの者たちは、「彼は外国の神々を伝えているらしい」と言った。パウロがイエスと復活とを宣べ伝えたからである」
アテネギリシャの最大都市で、古くから文学、芸術などに精通する人たちが集まっていました。哲学もその一つで、プラトンアリストテレスを輩出したのもアテネでした。エピクロスは快楽主義で、それに対しストア派は禁欲主義です。「ストイック」という単語の語源はストア派から来ています。パウロアテネで見た光景は偶像だらけの町でした(16)。アテネは裕福ゆえに「何か耳新しいこと を話したり、聞いたりすることだけで、日を過ごしていた(21)」と書かれているような生活をしていました。パウロの宣教も彼らにとっては興味の対象でしかなかったのです(20)。ユダヤ人たちがいる場所では、反対され妨害されることが多かったのですが(13)、アテネのようにパウロの伝える福音が、何かの宗教の1つであるかのような態度も困りものです。しかも死者の復活、すなわち超自然の出来事や奇跡と聞くとあざ笑う始末です(32)。やなぎに風のような人たちは最も伝道しにくいタイプだと思います。