使徒21章 聖霊がお告げになっています

使21:11「彼は私たちのところに来て、パウロの帯を取り、自分の両手と両足を縛って、「『この帯の持ち主は、エルサレムユダヤ人に、こんなふうに縛られ、異邦人の手に渡される』と聖霊がお告げになっています」と言った」
預言者アガボが語った言葉です(10)。アガボだけが聖霊が語ることを聞くわけではありません。パウロは苦しみを通ることを知っていました(20:23)。ただそれは具体的な内容は分からず(20:22)、漠然と聖霊によって知らされていたことです。今、パウロは少しだけですが、エルサレムで何が起きるかを知りました。この書簡の著者で同行者のルカと土地の人たちは「エルサレムには上らないよう頼んだ(12)」とあります。しかし、パウロは「主イエスの御名のためなら、エルサレムで縛られることばかりでなく、死ぬことさえも覚悟しています(13)」と答え、決死の覚悟を人々に伝えるのです。同じ聖霊が語ることに対して、ある人はそれを避け、ある人は進んでその道を歩むように選択します。帯で縛られ、異邦人の手に渡されることがわかっていても、それを避けるのではなく、それを宣教のチャンスだととらえるのがパウロの考え方でした。聖霊が異邦人に渡されると語られたからと言って、それをマイナスに考えるか、プラスに考えるかはそれぞれの信仰にかかっていると思います。