民数記14章 死ななければならない

民14:35「主であるわたしが言う。一つになってわたしに逆らったこの悪い会衆のすべてに対して、わたしは必ず次のことを行なう。この荒野で彼らはひとり残らず死ななければならない」
「逆らった」というのは、イスラエルの民に対して悪いうわさを伝えたことです(13:32)。もともとは「わたしがイスラエル人に与えようとしているカナンの地を探らせよ(13:2)」という主の命令から話は始まっています。「与えようとしている」には、ヘブル語の時制「与えている」や「与えた」という現在形や現在完了形の意味も含まれます。怖いからエジプトに帰るという選択肢はここにはないのです(4)。せっかく奴隷から解放され、エジプトから連れ出してもらい、乳と蜜の流れる約束の地まで用意され ているのに(8)、ちょっとでも不安なことがあればエジプトに帰りたがるのは、2-3歳の幼児とあまり変わりない気がします。駄々をこねるだけならまだましですが、その代償が「死」であるなら、笑い事では済まされません。イスラエルの民が相手にしているのは天地を創造された神であることを忘れてはいけません。結果として、恐れを抱き、悪い噂に加担した民は全員死ぬことになってしまうのです(37)。