民数記35章 あなたがたの目のとげとなり

民33:55「もしその地の住民をあなたがたの前から追い払わなければ、あなたがたが残しておく者たちは、あなたがたの目のとげとなり、わき腹のいばらとなり、彼らはあなたがたの住むその土地であなたがたを悩ますようになる」
約束の地に入る前に、すでにモアブ(ミデヤン)の女とのみだらな関係に陥った経緯があります(25:6-7)。イスラエルはモアブのバラク預言者バラムの策略にかかり、預言者によって呪うよりも(23:7)、性的な誘惑で信仰を奪おうとしました(25:1)。これはモアブを聖絶しなかったイスラエルへの警告となりました。その後、ユダ族のアカンも聖絶の命令に背き(ヨシュ7:1)、またサウルはアマレクを聖絶せよという主の命令に背き、ついには王座を奪われる話が書かれていま す(1サム15:15-23)。違う価値観を共有することは難しいことです。どちらかが譲歩したり、妥協することは解決の糸口ですが、もし、片方が絶対的に正しければ譲歩はできません。神である主ご自身が正義であり、義であるなら、ほかの神を受け入れることは不可能です。パウロは「信者と不信者とに、何のかかわりがあるでしょう(2コリ6:16)」と言い、この問題を取り上げています。この世はいつも価値観が移り変わり、その時代によって価値を変えていくものではないのです。不変の価値観はこの世に存在します。