詩篇27篇 私のいのちの日の限り

詩27:4「私は一つのことを主に願った。私はそれを求めている。私のいのちの日の限り、主の家に住むことを。主の麗しさを仰ぎ見、その宮で、思いにふける、そのために」
通常なら「主の家」は神殿を指し、契約の箱が置かれている場所のことです。モーセの時代には簡易的に幕屋の中に契約の箱がありました(出40:21)。主は契約の箱のふたの上にあるケルビムの翼の間から大祭司に語りかけ、イスラエルの民を導いたのです(民7:89)。契約の箱は主の栄光と同じ意味を持ち、契約の箱のある場所は主の住まわれる場所だと考えられました(1王8:6-11)。ダビデはそのような主の栄光の場所にずっと居たいと願ったのです。しかし、ダビデは神殿を作ることを主から断られています(2サム7:5-12)。主はダビデの作った、立派とは言えない天幕の仮住まいを気に入っていたようです(2サム6:17)。主は預言を通して、終わりの時代にはダビデの仮庵を建て直すとも言われています(アモ9:11)。ダビデは主の隣在がある「主の家」にずっと住みたいと願い、主はダビデの建てた天幕を大切に思っていました。結果的にダビデは主の喜ばれる天幕で賛美を続け、主の家に命の限りいたことになります。