詩篇43篇 欺きと不正の人か

詩43:1「神よ。私のためにさばいてください。私の訴えを取り上げ、神を恐れない民の言い分を退けてください。欺きと不正の人から私を助け出してください」
旧約の時代では、まことの神である聖書の神が選ばれた民と「主」である神との関係が書かれています。そのため、異教の神を信じ、主を恐れない民は「敵」という概念です。新約の時代になってからは、救いはすべての人に与えられ、ユダヤ人もギリシャ人も関係なく罪の下にあり十字架の救いは全人類のものとなりました(ロマ3:9)。こうなると「敵」は異教の神を信じる者ではなく、サタンがその対象です。しかし、この詩篇の訴えのように、神を恐れない者や欺きと不正を行う人がいるのは、今も昔も同じ構造です。 また、人が人をさばくこともイエス様は禁じており(マタ7:1)、「私のためにさばいてください」はそのまま現代の祈りにも通用するものです。「欺きと不正」はサタンの誘惑によって、どの人にも襲いかかってきます。パウロも「サタンさえ光の御使いに変装するのです(2コリ11:14)」とコリント教会に忠告しており、クリスチャンであっても、気を抜くことは禁物です。敬虔に生きようとすれば迫害を受ける(2テモ3:12)のは避けられないことです。