出エジプト33章 あなたがたをどうするかを考えよう

出33:5「主はモーセに、仰せられた。「イスラエル人に言え。あなたがたは、うなじのこわい民だ。一時でもあなたがたのうちにあって、上って行こうものなら、わたしはあなたがたを絶ち滅ぼしてしまうだろう。今、あなたがたの飾り物を身から取りはずしなさい。そうすれば、わたしはあなたがたをどうするかを考えよう」」
主がアブラハム、イサク、ヤコブに誓った約束、すなわち主が示す地に行き、その子孫にその地を継がせるという約束はモーセの時代でも生きていました(1)。しかし、約束の地に神とともに入ることはできないと言われたのです。理由は「断ち滅ぼすようなことがあるといけないから(3)」というものです。イスラエルの民はこのことばを聞き、落胆して身から装飾品を外しました。ちょうど喪に服すような感じだったと思われます。すでにモーセが山で主から戒めを受けているときに、山のふもとではアロンが妻、息子、娘たちから耳輪を集めています(32:2)。イスラエルの民は、耳輪以外の装飾品をはずし、主の前で神聖な気持ちを表したのだと思います。主は約束の地に一緒には上らないとは言いましたが、その旅中では常にイスラエルの民を導いていました。昼は雲の柱となり、夜は火の柱となって、どの方向へ行くのかを示しておられたのです(13:21)。イスラエルの民は雲が幕屋にとどまっている間は、その地に留まり、雲が上るまで何日でも旅立つことはありませんでした(40:36-37)。「あなたがたをどうするか」という主のことばには、民を導くと同時に40年の年月を過ごさせ、罪を犯した世代が死ぬのを待ったのです(民14:30)。