詩篇60篇 出陣なさらないのですか

詩60:10「神よ。あなたご自身が私たちを拒まれたのではありませんか。神よ。あなたは、もはや私たちの軍勢とともに、出陣なさらないのですか」
表題にある塩の谷での戦いはサムエル記では12,000人ではなく、18,000人を打ち殺したとあります(2サム8:13)。この戦いをきっかけにエドムはダビデのしもべになったと書かれています(2サム8:14)。また「主は、ダビデの行く先々で、彼に勝利を与えられた(2サム8:14)」とも書かれ、いとも簡単にダビデが勝利したように受け取れます。しかし、詩篇60篇を読む限り、ダビデが出陣する前には相当に祈り込んでいたことがわかります。ダビデには敵が強大で、簡単に勝利させてくれる相手ではないことを理解していました。しかし、いつ神が「顔をそむけ(1) 」、いつよろめかす酒を飲まされたのでしょうか(3)?何があったかは具体的に聖書には書かれていませんが、ダビデが出陣の際には神に祈り、ともにいてくださるのを確認しなければ戦いに行かなかったことが推測されます。「私たちの軍勢とともに、出陣なさらないのですか(10)」は、ダビデがこれから戦いに向かうときに、まだ主からの返事がもらえていない様子を表わしていると思います。