詩篇62篇 息より軽い

詩62:9「まことに、身分の低い人々は、むなしく、高い人々は、偽りだ。はかりにかけると、彼らは上に上がる。彼らを合わせても、息より軽い」
ダビデは身分が低くても、高くてもそれは重いものではない、「息より軽い」と歌っています。ソロモンは知恵ある者と愚かな者を比べ「みな、同じ結末に行き着くことを私は知った(伝2:14)」と語っています。人生で何かを成し遂げて、後世に名を残す人もいます。名声はその人を高めるかもしれませんが、その人のたましいが救われず、神の前でさばかれるなら(ヘブ9:27)名声は何の価値もありません。ダビデは「善を行なう者はいない(53:3)」と言い、パウロダビデの詩を引用して「義人はいない。ひとりもいない(ロマ3:10)」と述べていま す。もし、人生が身分や知恵の有無に左右されないとしたら、いったいどこにその価値を見出せばよいのでしょうか?ダビデは民に向かって「あなたがたの心を神の御前に注ぎ出せ。神は、われらの避け所である(8)」と奨めています。ダビデもソロモンも傍から見たら成功者に見えますが、彼らに神という存在がなければすべては浮いては消えゆく水の泡のようなものなのです。