詩篇127篇 家を建てるのでなければ

詩127:1「主が家を建てるのでなければ、建てる者の働きはむなしい。主が町を守るのでなければ、守る者の見張りはむなしい」

主の宮は、ダビデではなくソロモンが建てるようになりました。それは、ダビデは「あなたは、わたしの前に多くの血を地に流してきたからである(1歴22:8)」と主から言われていたからです。それでもダビデは諦めずに、できる限りの準備をしていました(1歴22:2-4)。そうやってあらゆる材料や器材を整えていても、神殿が完成するのに7年の時間が必要でした(1王6:38)。しかし、ソロモンは自分の力で主の宮を立てたのではなく、主が導いてくださり完成したのだということをわかっていました。この都上りの歌はソロモンが歌っています。備えてくださる主がいてくださるから、エルサレムまで上っていこうと思うのです。たとえ、早起きし、遅く寝て、食事をしたとしても主がともにいてくださらないのなら虚しいものです(2)。ソロモンの知恵は、神がともにいてくださり、神があらゆることに目を配り、準備してくださることを理解していました。そして、この歌の後半は「子どもたち(3)」について書かれています。この世で報酬と呼べるものは次に生まれてくる子どもたちだと悟っているかのようです。ソロモンの目は主によって開かれ、伝道者の書ではあらゆるものが「むなしい」と感じていました。しかし、生まれてくる子どもに目を注ぐなら希望にあふれているのがわかります。