イザヤ7章 ユダの王アハズの時のこと

イザ7:1「ウジヤの子のヨタムの子、ユダの王アハズの時のこと、アラムの王レツィンと、イスラエルの王レマルヤの子ペカが、エルサレムに上って来てこれを攻めたが、戦いに勝てなかった」
ペカはイスラエルの最後から2番目の王で、アラムと組んでユダを攻撃しました(2王16:5)。このときにアハズはアッシリヤの王に金、銀を渡してイスラエルを守ってもらうように願っています(2王16:8)。アハズは主の目に叶うことをせず、高き所でいけにえを捧げ、香を焚き(2王16:4)、自分の子どもを火の中をくぐらせたとあります(2王16:3)。この「高き所」は古くはサムエルの時代からあり(1サム9:14)、歴代の王で唯一アサの時代に取り除かれたことが書かれていますが(2歴14:3)、実際にはその後も「高き所」は残っていました。本当に「高き所」が取り除かれるのはアハズの子ヒゼキヤの時代でした。このとき「高き所」に石の柱、アシェラ像、モーセの作った青銅の蛇があったことが書かれています(2王18:4)。アシェラ像はともかく、モーセの青銅の蛇は、主に命じられて作ったもので(民21:9)、拝む対象となり得るものでした。しかし、十戒にはどんな像も作ってはならないと命じられており(出20:4)、民にはその意味がわからなかったのです。