イザヤ45章 神であることをあなたが知るためだ

イザ45:3「わたしは秘められている財宝と、ひそかな所の隠された宝をあなたに与える。それは、わたしが主であり、あなたの名を呼ぶ者、イスラエルの神であることをあなたが知るためだ」
クロス王がバビロンの宝物蔵から多くの財宝を手に入れたことがわかります(エズ1:7)。これらは神殿の再建のときの財源となり、ユダヤ人がエルサレムに帰るときに多くの品を持たせたことが記録に残っています(エズ1:9-11、5:17)。聖書にはクロス王がイザヤ書を読んで自分の名を見つけたことは書かれていませんが、多くの研究者はおそらくクロス王が聖書に目を通しただろうと考えています。クロス王は自分の祖父のメディアを征服したとき、祖父を殺さず厚遇しました。また、 バビロンを征服したときも王を牢屋にへ入れなかったと歴史書は伝えます。このように、権威あるものに対する礼儀をわきまえるクロス王が、イザヤ書に何度も書かれている「わたしが神である。ほかにはいない(6,14,18,22)」を読んだとするなら、聖書の神にも同じような態度であったことは想像できます。クロス王はユダヤ人から見ると救世主であり、恩を感じたユダヤ人たちはペルシャではユダヤ人の反乱は一回もなかったそうです。