士師記1章 ユダは自分の兄弟シメオンに言った

士1:3「そこで、ユダは自分の兄弟シメオンに言った。「私に割り当てられた地に私といっしょに上ってください。カナン人と戦うのです。私も、あなたに割り当てられた地にあなたといっしょに行きます。」そこでシメオンは彼といっしょに行った」
ヤコブの子らの中でもレアから生まれた子が一番多く、しかも最初の4人だったためにこの4人は深いつながりがあったようです。レアの唯一の娘ディナが汚された時もレビとシメオンが仇をとっています(創34:25)。レビは神に仕える者となり(出32:26)、ルベンはヨルダン川の東側に割り当て地をもらったために(民32:33)、約束の地に入ったレアの最初の4人の兄弟はユダとシメオンだけになります。そして、シメオンは2番くじを引いて割り当て地をユ ダの領地の中に求めました(ヨシュ19:1)。ユダの領地内のことは、すなわちシメオンの問題でもあったわけです。ヨシュアの死後はカレブが次のリーダーかもとも思いますが、カレブもまた年を重ねており(ヨシュ14:10)、割り当て地の決まった後は、それぞれがその領地を治めるようになるはずでした。しかし、ヨシュアが期待したように各部族はできず、どの部族も先住民族を完全に追い出すことができなかったのです。士師記の始まりは強いリーダーが不在だとどのようにイスラエルの民はなるのかを知らしめるものでした。やがて王を求めるまでイスラエルの民がどう導かれ、聖書を読む側はそれも神の御計画だと知らされます。