士師記11章 ごろつきが集まって来て

士11:3「そこで、エフタは兄弟たちのところから逃げて行き、トブの地に住んだ。すると、エフタのところに、ごろつきが集まって来て、彼といっしょに出歩いた」
ギデオンの息子アビメレクは金でごろつきを雇ったとあります(9:4)。彼もまたごろつきを味方につけたことによって勢力を増しました。また、ダビデはソロモンから逃げているとき「困窮している者、負債のある者、不満のある者たち(1サム22:2)」が集まってきました。イエス様も当時嫌われていた罪人や取税人たちといっしょに食事をしています(マコ2:16)。アビメレクは別としても、これらの話は神の霊が注がれた者たちの共通の出来事です。社会的に不適合な者たちや世間からつまはじきにされた者たちは、どういうわけか神の霊を受けた人に引き寄せられています。イエス様は「医者を必要とするのは丈夫な者ではなく、病人です(マコ2:17)」と言われ、神を必要とする者は健全な環境の人ではないことを示唆しておられます。それは有名な「金持ちが神の国に入るよりは、らくだが針の穴を通るほうがもっとやさしい(マタ19:20)」という教えにも準ずるものです。エフタ自身が遊女の子ということで、つまはじきにされた経験を持っています(1)。そんな経験も「益」に変えられ(ロマ8:28)、弱い者なのに強くされ(ヘブ11:34)、エフタは神の霊が注がれた者として勝利を得るのです(33)。