詩篇86篇 私は神を恐れる者です

詩86:2「私のたましいを守ってください。私は神を恐れる者です。わが神よ。どうかあなたに信頼するあなたのしもべを救ってください」
ダビデが神を恐れる者だということに異論を唱える人はいないと思います。しかし、彼の人生で全く過ちがなかったわけではありません。神を恐れるなら、まず十戒を守ることが最低限のやるべきことです(出20章)。「殺人」「姦淫」「盗み」「偽証」「むさぼり」は、十戒の中でも禁じられていることです(出20;13-17)。ダビデは「姦淫(2サム12:24)」と「殺人(2サム11:15-17)」を犯してしまいました。ダビデは他人の妻だと知りながら、「隣人の妻を欲しがってはならない(出20:17)」という戒めを破ってしまったのです。もし「私は神を恐れる者」だと神に告げるな ら、神はその言葉の責任を問われます。言葉に偽りがないか確かめられるのです。聖書には「あなたは私たちを調べ、銀を精錬するように、私たちを練られました(詩66:10)」とあり、神が人の心を調べ、練られることが書かれています。ダビデの祈りがバテ・シェバとの出来事より前だったかどうかはわかりませんが、罪を乗り越えてなお主を求めていたのなら素晴らしい信仰だと思います。もし、それより以前だとしたら、これからダビデは銀を試すように練られるのです。