エレミヤ22章 彼は二度とここには帰らない

エレ22:11「父ヨシヤに代わって王となり、この所から出て行った、ヨシヤの子、ユダの王シャルムについて、主はまことにこう仰せられる。「彼は二度とここには帰らない」」
ヨシヤの死後にはエホアハズが油注がれ王になったとあります(2王23:30)。しかし、彼はエジプトに捕らえられ幽閉され、在位わずか3か月でエジプトで死にます(2王23:34)。ゆえに「二度と帰らなかった」王とはエホアハズだと考えられます。「不義によって自分の家を建て(13)」たのは、エホアハズの次の王エホヤキムを指していると思われます。エホアハズが気に入らなかったエジプトはすぐに彼を幽閉し、代わりにエルヤキムをエホヤキムと改名させ王にしました(2王23:34)。この際にエジプトは多くの銀をユダに要求し、困ったエルヤキムは重税を国民に課したと記録されています(2王23:35)。エレミヤの言う「不正によって自分の高殿を建てる者(13)」は、エルヤキムのことだと思います。列王記や歴代誌には彼が自分の宮殿を建てたことは書かれていませんが、エレミヤによるなら相当贅沢な生活をしたようです(14)。主はカルデヤ、アラム、モアブ、アモン人の略奪隊を遣わしエルヤキムを攻めさせました(2王24:2)。その最後は「引きずられ、投げやられて、ろばが埋められるように埋められる(19)」という憐れみのない最後でした。