エレミヤ27章 呪術者に聞くな

エレ27:9「だから、あなたがたは、バビロンの王に仕えることはない、と言っているあなたがたの預言者、占い師、夢見る者、卜者、呪術者に聞くな」
ヨシヤが死んでエホアハズが王になりますが、エジプトに連行され幽閉されます(2王23:33)。わずか3か月の治世の後、エジプトはエホヤキムを傀儡王として立て、朝貢させます(2王23:34-5)。エホヤキムの治世の初めに(1)、とあるのはヨシヤが死んでからまだ1年も経っていないときのことです。ヨシヤ王は主の道を歩み、ユダのみならずイスラエルにあった偶像を全部破壊しています(2王23:5-20)。さらに、ヨシヤ王は霊媒、口寄せも追い出しています(2王23:24)。エレミヤの言う「預言者、占い師、夢見る者、卜者、呪術者」というのは、ヨシヤの追い出した霊を操る者たちとは別に、未来を占ったり、言い当てたりするインチキで胡散臭い者たちのことです。これらの者はヨシヤの払拭をうまくかいくぐって逃げたのかもしれません。サウル王がサムエルの霊を呼び出すために、国から追い出したはずの(1サム28:3)霊媒の女を尋ねた記述があります(1サム28:8)。サウルのときの例もあり、ヨシヤが占い師を追放してもどこかで生き延びていたのだと思われます。どんなに追い払ってもゴキブリのように生き延び、ユダの民にバビロン王に仕えてはいけない、と主とは逆のことを言いふらすのです。まったく困った存在にエレミヤも振り回されています。