エレミヤ52章 王から離れて散ってしまった

エレ52:8「カルデヤの軍勢が王のあとを追い、エリコの草原でゼデキヤに追いついたとき、王の軍隊はみな王から離れて散ってしまった」
王の家来が王から離れていったのは、主が言われたようにバビロンに降伏しなかった結末だと思います(27:8)。ただ、最後までバビロンに反抗したゼデキヤの扱いと、早々にバビロンに降伏したエホヤキンの処遇は天と地ほどの違いがありました。バビロンがユダから奪取したものは、主の宮で使われているほとんどのもので、中にはソロモンが作らせた「ヤキン」「ボアズ」の名がついた柱も含まれていました(1王7:21)。バビロンには120年以上前の王メロダク・バルアダンがゼデキヤ王を見舞いに行ったときに、ユダの宝物蔵を見せられ、ユダには多くの財宝があるという情報を持っていたと思います(2王20:12-15)。近隣諸国を征服する中でも、ユダ国は特別に目をつけていた国に挙げられていたと思います。バビロンが主の宮から持ち出した青銅の重さは量りきれなかった、とあります(20)。それほどの宝物をさっさと差し出さなかったゼデキヤは、他の国の王よりも憎まれたのだと思います。しかも、ゼデキヤはエホヤキンの代わりに、バビロンから指名されて王になった経緯があります(2王24:17)。王にしてもらった恩を仇で返すような形になった、ゼデキヤに対しネブカデネザルは厳しい態度を見せるのです。