エレミヤ43章 わたしが隠したこれらの石の上に

エレ43:10「彼らに言え。イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。見よ。わたしは人を送り、わたしのしもべバビロンの王ネブカデレザルを連れて来て、彼の王座を、わたしが隠したこれらの石の上に据える。彼はその石の上に本営を張ろう」
1896年イギリスのピートリー考古学教授が、エジプト神殿の発掘の際に、神殿の基礎石の上に新旧2つの神殿を建てた痕跡を発見しました。この時に1つの石碑が見つかり、表面にはエジプト王の建築業績のことが書かれ、裏面にはどこかの民族と戦い勝利したことが書かれていました。この「どこかの民族」が実は「イスラエル」だったことが解り、イギリスでは大きなニュースとなりました。それは、現存する「イスラエル」という名称が使われた記述の中で最古のものが発見されたからでした。もし、この発見が本当ならば、エレミヤがパロの宮殿の敷石の下に隠した石(9)の可能性があります。この神殿がネブカデネザル王が占領したところかどうかはわかりませんが、確かにエジプトが2500年以上も前に「イスラエル」と関わりがあったことは間違いないようです。しかしながら、エレミヤの預言はエジプトにとってはうれしくない内容でした。エジプトはバビロンに攻められ、「太陽の宮の柱を砕き、エジプトの神々の宮(13)」は火で焼かれると預言されています。結局ヨハナンたちのエジプト逃亡作戦は、主によって完全に断たれたのでした。