エゼキエル48章 これがダンの分である

エゼ48:1「部族の名は次のとおりである。北の端からヘテロンの道を経てレボ・ハマテに至り、ハマテを経て北のほうへダマスコの境界のハツァル・エナンまで―東側から西側まで―これがダンの分である」
ダン以降、各部族の割り当てが書かれています(2-8)。ということは、エゼキエル神殿ができるまでに12部族が揃っていなければなりません。バビロン捕囚で滅びたユダ国にはユダ、ベニヤミン、レビの3部族がいました。一方、アッシリアによって滅びたイスラエル国には10部族がおり、彼らは首都サマリヤに少人数が残った以外全世界に散らばったことになっています。新約ではイエス様はサマリヤを通り、サマリヤ人にも分け隔てなく福音を伝える記述があります(ヨハ4:3-26)。エゼキエルの記述通りに12部族が集められなければ、預言の成就はあり得ません。世界には1865年にメンデルによる遺伝の論文を発表するまで、遺伝学は存在しませんでした。19世紀から21世紀になり、現在ではユダヤ人が持つ特有の遺伝子を保有している民族が現れ、彼らが離散した10支族の末裔だと結論付けられています。彼らの容姿や習慣がどんなに違っていようとも、遺伝子レベルでは間違えようがありません。このような科学的な進歩なくして、12部族の見極め方などわかりようがないのです。エゼキエルの預言はこれらの技術革新を踏まえた、大きな時の流れの預言なのだと思います。