2列王記7章 アラムが私たちに対して計ったこと

2王7:12「王は夜中に起きて家来たちに言った。「アラムが私たちに対して計ったことをあなたがたに教えよう。彼らは私たちが飢えているのを知っているので、陣営から出て行って野に隠れ、あいつらが町から出て来たら、生けどりにし、それから町に押し入ろう、と考えているのだ」」
神がアラムを追い払った方法は「戦車の響き、馬のいななき、大軍勢の騒ぎ」の音を聞かせたとあります(7)。ただ音を聞かせただけで、アラムはヘテやエジプトの援軍が来たと勘違いしたのです(7)。今、ツァラトに冒された4人(3)からアラム敗走の一報を聞いた王の反応は、アラムが逃げたふりをして待ち伏せしているに違いないというものでした。アラムもヨラム王も音や報告を聞いただけで、実際に目で見たわけではありません。人が音や言葉を聞いただけで、心が揺さぶられ、勝手な判断をしてしまう典型がここに書かれています。モーセのときのように葦の海を2つに分ける派手なパフォーマンスでなく(出14:21)、ただ音を聞かせただけです。創造主なる神が人が聞いたことで判断することをうまく利用して、アラム軍を追い出したことは神の知恵だと言えます。人の心は弱く、誰かに言われた言葉に左右されます。何かを聞いたとき想像を巡らせて、自暴自棄にならないようにしなければ、最悪の場合うつ病になってしまいます。たとえ最悪の事態でも神が生きておられるという希望があります。