2列王記11章 一般の人々はみな喜び

2王11:20「一般の人々はみな喜び、この町は平穏であった。彼らはアタルヤを王宮で剣にかけて殺したからである」
イスラエル王アハブから始まったこの混乱は、シドン人イゼベルを妻にしたことから始まります(1王16:31)。エフーがヨラムを狙ったのも、「あなたの母イゼベルの姦淫と呪術とが盛んに行なわれているかぎり(9:22)」と言っているように、イゼベルがいかにイスラエルを堕落させたかを知っていたからです。聖書には「妻イゼベルが彼(アハブ)をそそのかした(1王21:25)」と書かれています。エフーは諸悪の根源であったイゼベル(9:33)とヨラムを殺し(9:23)、さらにユダ王アハズヤも殺しています(9:27)。これでイゼベルのDNAを受け継ぐ残りは娘のアタルヤだけになりました。しかし、このアタルヤがしぶとく、狡猾に生き残りを計ります。王家ユダ族の一族を滅ぼしただけでなく(1)、自ら王位に就くという暴挙に出たのです(3)。しかも、息子アハズヤの在位1年に対して(8:26)、7年も王座に居座り続けました(3)。「一般の人々」が女王が死んだことを喜び、平穏であったとあります(20)。イゼベルの気性を強く受け継いだのがアタルヤであり、この母子はイスラエルとユダの両国で大きなつまづきとなりました。