ユダの手紙 イエス・キリストを否定する人たち

ユダ4「というのは、ある人々が、ひそかに忍び込んで来たからです。彼らは、このようなさばきに会うと昔から前もってしるされている人々で、不敬虔な者であり、私たちの神の恵みを放縦に変えて、私たちの唯一の支配者であり主であるイエス・キリストを否定する人たちです」
本来なら「救い」について手紙を書こうとしていたユダが(3)、教会に異分子が入り込んだために忠告する内容の手紙に切り替えて書き送ったのが「ユダの手紙」です。これはペテロの手紙にも書かれていることで、「にせ預言者」や「にせ教師」を注意するように述べています(2ペテ2:1)。異端ならまだ対処の仕方もあるでしょうが、教会内部に入り込んだ福音と違った教えは悩みの種となります。何よりもイエス・キリストを否定するのは(4)、決定的な背信です。背信者の心には目に見えるものしか映らず、欲に走り快楽を楽しんでもいいではないか…と考えています。ユダはソドムとゴモラを引き合いに出し(7)、それがいかに堕落した行ないかを説いています。パウロは情欲におぼれるのは、「神を知らない異邦人」だと言っています(1テサ4:5)。預言者や教師というタイトルがついていたとしても、神を知らない行ないをするなら、そういう人は神を信じておらず、救われてもいません。そういう教会内の問題も、ユダは争うように勧めず、イエス・キリストのあわれみを待ち望むように言っています(21)。