士師記21章 ヤベシュ・ギルアデの女のうちから

士21:14「そのとき、ベニヤミンは引き返して来たので、ヤベシュ・ギルアデの女のうちから生かしておいた女たちを彼らに与えた。しかし、彼らには足りなかった」

ヤベシュ・ギルアデは、イスラエルの集まりに行かず(8)、結果的にベニヤミンと強制的に婚姻関係を結ぶようになります。イスラエルの初代王サウルは、この時代以降に生まれたベニヤミン族の者でヤベシュ・ギルアデはサウルの母の里になります。サムエル記の中ではヤベシュ・ギルアデがアモン人に襲われたとき、サウルに神の霊が下り、全イスラエルを集めてヤベシュ・ギルアデを救っています(1サム11:1ー11)。また、サウルが死んだときもキャベシュ・ギルアデの住民が遺体を引き取り丁寧に葬っています(1サム31:11-13)。このようなヤベシュ・ギルアデとベニヤミンの関係は強く、イスラエルの12部族の名前は残っていますが、サムエルの時代になる頃には、ベニヤミン族に生まれた子どもはヤベシュ・ギルアデの娘たちが産んだ子どもたちでした。ヤベシュ・ギルアデの住民がなぜイスラエルの大切な集まりに参加しなかったのかはわかりませんが、彼らの不参加によってベニヤミン族は助かります。そして、600人まで減ってしまったベニヤミン族の男たちに妻を与えることができ、12部族が欠けることなくイスラエルは存続することができました。これも背後には主のご計画が働いていたからでしょうか。