1歴代誌8章 ベニヤミン族の者であった

1歴8:40「ウラムの子たちは勇士であり、弓を引く人々であった。子や孫が多く、百五十人であった。以上はみな、ベニヤミン族の者であった」
ベニヤミン族も士師の時代に、自分たちが各々正しいと思うことをやり、非常に堕落した状態だったことがあります。特にギブアの事件は、ベニヤミンが600人まで減り、存続の危機に逢いました(士20:47)。もう、ベニヤミンが12部族の中で大きく用いられることもないだろうと誰もが考えたはずです。それでも主はベニヤミン族を顧みてサウルを王として立てたのです。そのときサウルは「私はイスラエルの部族のうちの最も小さいベニヤミン人ではありませんか(1サム9:21)」と言っています。これは決して卑下して言っているのでなく、ベニヤミン族の過去を考えたとき、その中から王が出ることなど考えられなかったサウルの率直な言葉だと思います。しかし、サウルは主の命令にそむき、勝手に全焼のいけにえをささげ、主から離れてしまいました(1サム13:13)。ベニヤミン族の希望の星だったサウルは、サウルが死んだとき、彼の出身のヤベシュ・ギルアデの人々がサウルを葬ったとあります(2サム2:4)。不幸にもサウル王の最後は、王に相応しいものではありませんでした(1サム31:4)。それでも彼の故郷の人々は、サウルを慕い、王であったことを誇りに思っていたのです。ダビデもサウルを最後まで恨みませんでした。